2009年第2四半期のテレビ世界出荷台数(単位:千台)
2009年第2四半期のテレビ世界出荷台数(単位:千台)
[画像のクリックで拡大表示]
2009年第2四半期のテレビの世界売上高シェア
2009年第2四半期のテレビの世界売上高シェア
[画像のクリックで拡大表示]

 FPD関連の市場調査を手掛ける米DisplaySearch社は,2009年第2四半期(4月~6月)のテレビの世界出荷台数が前年同期比8%減の4455万2000台だったと発表した(発表資料)。売上高は同12%減の237億米ドル。

 プラズマ・テレビやCRTテレビの出荷が落ち込む中,液晶テレビは前年同期比27%増の3000万3000台と出荷を伸ばした。平均販売単価が前年同期比で22%低下したこと,中国市場でCRTテレビから液晶テレビへの置き換えが急速に進んでいることなどを背景に需要が伸びたという。テレビ出荷台数全体に占める割合は67%で,前期から5ポイント拡大した。プラズマ・テレビなどを含めた薄型テレビのシェアは前期の68%から74%へ拡大した。

 メーカー別のテレビ売上高シェアは,首位が韓国Samsung Electronics Co., Ltd.で23.0%,2位は韓国LG Electronics Inc.で13.7%,3位はソニーで11.8%となっている。LG社は前期にソニーを抜き,当期はさらにソニーとの差を広げた。LG社はCRTテレビの市場シェアは落としたものの,液晶テレビとプラズマ・テレビでシェアを拡大したという。4位はパナソニックで8.6%を占め,前期4位だったシャープを抜いた。同社のテレビ売上高は前年同期比で8%減だが前期比では52%増となった。

 メーカー別の出荷台数シェアでは,北米の液晶テレビ市場で活発な動きがあった。Samsung社が米Vizio, Inc.から首位を奪還したという。3位には「Philips」「Magnavox」ブランドなどを展開する船井電機が食い込んだ。同社は上位5社中で最も高い成長率(前期比)を示したとする。

 中国の液晶テレビ市場もメーカー間の競争が激しいが,上位争いは中国国内メーカーのみで繰り広げられている。2009年第2四半期の首位は中国Skyworth Digital Holdings Ltd.で20%近くを占めた。僅差の2位は中国Hisense Electric Co., Ltd.で,3位には中国TCL Corp.が入った。